マーケティングとしてのダイレクトメールデザイン

マーケティングとしてのダイレクトメールデザイン

ダイレクトメールの歴史


誰の自宅にも多く届いているダイレクトメールですが、企業の宣伝活動の一環やマーケティングの手段として日本で始まったのは江戸時代だと言われています。大衆演劇等の劇作家が、芝居小屋や自身の作品の宣伝として札に書いて市中で配布したのが起源とされています。自分の作品を多くの人に読んでもらおうとして札に作品を書くことからスタートした宣伝手法は、宛名広告として変遷していき、そこからめまぐるしく変化し現在のダイレクトメールになっていきました。
ダイレクトメールという俗称が使われ始めたのは、1950年代に大手百貨店が送った宣伝広告が発祥となったという説が知られています。この時代のダイレクトメールは主に宣伝目的で、品物と価格を不特定数掲載し送るだけの宣伝でしかありませんでした。現在は重要なマーケティングの手法として、掲載する品物やサービスよりも、どこにターゲットを絞ってサービスを提供するかを決める経営戦略として使われています。ただ配って終わりのものではなく、例えば商品やサービスの割引券などを封入し、レスポンスがどの地区で多くどの世代の人から起こるかを見極める材料として、今後に生かす貴重な手法として確立されています。
このようなダイレクトメールを作成し、企業等に提供する業者も多く存在しています。レスポンスがしっかりと顧客や新規客から帰ってくるようなデザインや手法等が業者によって考えられており、その戦略は厳しい市場競争下において重要な役割を果たすため、業者の選定は十分に考えて行う必要があります。

ダイレクトメールのデザイン


企業戦略の要として利用されるダイレクトメールには、さまざまな手法とデザインがあります。企業が主力層とする年代に合わせた内容とデザインを選ぶことが必要です。
現在はレスポンスが起こることが最大の目的であるため、無料のクーポンや試供品を封入するのは当たり前となってきました。競合他社に差をつけるためには独自のサービス内容をアピールすることと、まず目に留めてもらうためのデザインが非常に大きな役割を果たします。美容関係であれば自社の化粧品等の無料サンプル封入は、一定の効果が期待できます。さらに美容を意識した色使いも必要です。例えば、高級感を演出できる金色、かわいらしさを強調したピンクなど、色にも工夫が必要です。中身を確認せずに気にも留めなかったダイレクトメールを捨ててしまう、という経験をお持ちの人は多いでしょう。このことから考えても、他と差別化を図ることは重要です。
立体的なデザインも人気があります。開くと飛び出す絵本のようになっていたり、組み立てるとカレンダーになったりするものなど、見ただけですぐに忘れられないように、そのもの自体が長く目に留まるようにデザインされた優れた方法です。
また一般的に人間は特別扱いをされると嬉しいという感情が湧く傾向があります。宛名を変えただけの画一的なデザインよりも、その顧客の購入、利用履歴等を反映させて、その人だけのサービスチケットなどを個別に封入することでレスポンスは飛躍的に上がります。パーソナライズ化することも一つの手法です。
また、休眠顧客と言われる客層にも、ダイレクトメールは有効な手段として使われます。休眠顧客とは一定期間利用がない顧客のことです。新たなサービスや商品のアピールはもちろんのこと、限定クーポンなどの封入で再来店を促すことが可能です。

これからのダイレクトメール


今はありとあらゆる情報がインターネット等を介してすぐに収集できる時代です。しかし、ダイレクトメールによる集客方法は現在も盛んに行われており、今後も続いていくマーケティングの手法であると考えられます。インターネットに慣れ親しみ、活字離れが進み、動画による媒体を見ることが格段に増えてきているデジタルネイティブの世代には、紙媒体であるダイレクトメールは逆に新鮮に映るようです。近年ではSNS利用者が急増し、独自の文化が確立されつつあります。目を引くようなデザインのものを送れば、SNSで話題になることも考えられます。そうなればさらに不特定多数への宣伝戦略ができ、効果が期待できます。そうした世代に向けた戦略がこれからの核になってきます。
さらにはスマホですぐに利用できるようにURLを記載したり、それらの情報を読み取れるQRコードを載せたりして、サイトにアクセスした人に割引の特典や無料試供品プレゼントなどの企画を打ち出すことも容易にできる時代になりました。近い将来にはダイレクトメールを開くと音や映像が流れたりすることもできるかもしれません。このように紙の媒体を活用して、集客や未来の顧客情報を積極的に得ようとする企業にとって、製作業者の選定は重要ですので、いろいろ調べて自身の企業、商店などに合ったダイレクトメールを作成してみてはいかがでしょうか。