最終更新:2026年9月7日
バリアブル印刷とは
バリアブル印刷とは、1枚1枚異なる文字や画像などを印刷していく技術です。「可変印刷」とも呼ばれます。例えば20万人の顧客に向けて、それぞれにおすすめする商品画像の組み合わせを作り、それぞれカスタマイズされた20万パターンのダイレクトメールを発送するイメージです。オフセット印刷機では版の差し替えが大量に発生することになり現実的ではありませんが、デジタル印刷機(オンデマンド印刷機)を使うことで一人ひとりに向けたダイレクトメールなどの印刷物を作成することが出来ます。小ロットから大ロットまで、様々な部数に対応いたします。
黒1色のカスタマーバーコードや氏名、ID/シリアル/パスワード/ナンバリング、最近では一般的な可変のQRコードなどだけではなく、グラフや商品画像などカラーへの対応も可能です。ハガキや大判など様々なサイズのダイレクトメール、中綴じ製本の冊子など、様々な形状と組み合わせることが出来る技術です。
顧客嗜好に合わせたマーケティング施策のツールや、管理が求められるチケットへナンバリングを印刷するなど、バリアブル印刷に関しては非常に多くの実績がございます。
バリアブル印刷 対応概要
- 生産実績:年間5,000万枚以上(DM・くじ・宛名印字など多様な実績)
- 対応形式:ハガキ・圧着DM・大判・冊子・ポスター・シール・カレンダーなど
- 可変要素:宛名・QRコード・シリアルナンバー・グラフ・商品画像など(テキスト・カラー画像どちらも対応)
- ロット・納期:製品・仕様・部数によって異なります。まずはお気軽にご相談ください。
案件のご相談、お見積り、バリアブルデータの作り方など、内容が固まっていない段階でもご相談いただけます。
バリアブル印刷の仕組み

デジタル印刷では物理的な版を使わないため、1枚1枚完全に内容の異なる印刷をすることが可能になります。バリアブル印刷には様々な方法がございますが、主にデジタル印刷機と呼ばれる印刷機を使います。弊社にはオフセット印刷機と比較しても遜色のない品質を持つIndigo 10000をはじめとする様々なデジタル印刷機があり、仕様や部数等に応じて使い分けています。オフセット印刷機と違い、デジタル印刷機を使えば小ロット多品種の印刷物への対応が容易になるだけでなく、丁合済みのデータを出力出来ることもデジタル印刷機の大きな特徴です。
データの面では、共通のデザインデータ(台紙)と、Excel・CSVなどの可変データ(宛名・番号・画像の指定など)を弊社側で合成して印刷します。一般的なExcel・CSVでの入稿であれば、お客様側に専用のバリアブル印刷ソフトは必要ありません。可変データの作り方は「バリアブル印刷のエクセル可変データ入稿について」で解説しています。
バリアブル印刷とオンデマンド印刷の違い
よく混同されますが、オンデマンド印刷は「印刷方式」、バリアブル印刷は「印刷の使い方(手法)」です。オンデマンド印刷は版を作らずデジタル印刷機で必要な部数だけを刷る方式で、少部数・短納期に向いています。バリアブル印刷は、その方式を使って1枚ごとに内容を変える手法です。同じ内容を少部数刷るだけならオンデマンド印刷、宛名や番号・画像を1枚ずつ変えたいならバリアブル印刷、と考えると分かりやすいです。
| 比較項目 | オフセット印刷 | オンデマンド印刷 | バリアブル印刷 |
|---|---|---|---|
| 版 | 必要 | 不要 | 不要(デジタル印刷機を使用) |
| 1枚ごとの内容変更 | 不可(全て同じ内容) | 方式としては可能だが目的ではない | 可能(宛名・番号・QR・画像など) |
| 得意な場面 | 同じ内容を大量に刷る | 同じ内容を少部数・短納期で刷る | 一人ひとり内容を変える(DM・くじ・チケット・通知書) |
| 組み合わせ | 共通部分をオフセットで大量に刷り、宛名や番号など黒1色の可変部分だけを後から印字する組み合わせも可能です。ロットや仕様に応じて印刷機を使い分けることでコストを抑えられます。 | ||
オンデマンド印刷そのものの解説は「オンデマンド印刷・バリアブル印刷との関係」をご覧ください。
バリアブル印刷のメリット・デメリット(注意点)
メリット
- 受け取る人ごとに内容を変えられる:おすすめ商品・契約内容・診断結果など「自分ごと」の内容は手元に残りやすく、画一的なDMより高い反応が期待できます。
- 宛名印字と絵柄を同時に仕上げられる:印刷後に別工程で宛名を印字する手間がなく、印刷から発送までを一貫して進められます。
- 番号・QRコードで管理できる:シリアルナンバーやユニークQRコードにより、チケット・くじ・クーポンの管理や不正防止、反応の計測に使えます。
- 多パターンでも版代がかからない:店舗別ポスターのように「1パターンの枚数は少ないがパターン数が多い」印刷物に向いています。
デメリット・注意点
- 単価は通常の印刷より上がりがち:可変処理の費用が加わるためです。ロットが増えるほど割高感は薄まります(詳しくは下の「費用はどう決まるか」)。
- 可変データの準備が必要:宛名の表記ゆれ・文字化け・空欄などはそのまま印刷に反映されます。弊社でもデータチェックを行い、不備があれば修正をご依頼しますが、元データの整備は必要です。
- 文字数によってレイアウトが崩れることがある:長い氏名・住所や桁数の多い番号を想定し、最も長いデータでも収まるデザインにしておく必要があります。
- 全件を1枚ずつ目視校正することは現実的でない:台紙デザインの校正と、可変データ側のチェックを分けて進めるのが一般的です。
メリットの詳しい解説は「バリアブル印刷のメリット」もご覧ください。
バリアブル印刷の用途・活用事例
バリアブル印刷の用途をご紹介します。
DM(ダイレクトメール)

宛名やカスタマーバーコードだけでなく、一人ひとりの顧客嗜好に合わせて最適な商品画像を印刷したり、個別の契約内容や健康診断結果の通知など、1枚1枚内容の異なるカスタマイズDMを作る事が可能です。もちろん圧着加工にも対応します。
はがきから大判の圧着まで、様々なサイズが生産できます。
冊子

DMよりも情報量を増やすために丁合済みのページをバリアブル印刷し、製本して仕上げることもあります。契約内容の通知書などにも活用されます。
ポスター

各店舗の店名を差し替えたり、オススメの品を変えたりすると、1店舗あたりの枚数は少なくともパターンは非常に多くなることがあります。版の差し替えが多くなるオフセット印刷は不向きとするところですが、デジタル印刷機を使ったバリアブル印刷であればそういった多品種の印刷にも対応が可能です。店舗での管理用のナンバリングなども印刷することができます。
その他の事例は「バリアブル印刷の事例」をご覧ください。宛名印字・QRコード・グラフ・カレンダーなど用途別のページは、ページ末尾の関連コラムからご確認いただけます。
バリアブル印刷の費用はどう決まるか(高くなる条件・抑える工夫)
バリアブル印刷の費用は、「通常の印刷料金」+「可変処理の料金」で構成されます。可変処理の料金は、印刷物の種類・片面か両面か・黒1色かカラーか・部数によって変わるため、一律の単価表ではなく個別にお見積りしています。可変にする項目の数では費用は変わりません。宛名だけでも、宛名・番号・QRコードを組み合わせても、可変処理の料金は同じです。目安が知りたい段階でも、用途と部数をお聞かせいただければご提案できます。
| 費用が上がりやすい条件 | 費用を抑える工夫 |
|---|---|
| 両面とも可変にする(片面可変→両面可変で費用が変わります) | 可変は片面に集め、もう片面は共通デザインにする。可変項目の数は費用に影響しないので、片面にまとめて入れて構いません |
| カラー可変(商品画像の差し替えなど) | 宛名・番号・QRなど黒1色の可変で目的が果たせないか検討する |
| 小ロット(可変処理の固定的な費用が1枚に乗る) | ロットに応じて印刷機を選ぶ。共通部分はオフセット、可変部分だけ印字する組み合わせも |
| 印刷と発送を別々の会社に依頼する | 印刷・宛名印字・発送代行を一括にし、郵送コストも含めて最適化する |
費用の内訳や考え方は「バリアブル印刷の価格・料金」で詳しく解説しています。
「この仕様だといくらになる?」は、部数と可変にしたい項目をお知らせいただければお見積りします。仕様が固まっていなくても構いません。
バリアブル印刷を依頼する印刷会社の選び方
バリアブル印刷は「印刷できるか」だけでなく、データの扱いや後工程まで含めて確認すると失敗が少なくなります。依頼先を比べるときのチェックポイントを挙げます。
- 対応できる可変の種類:宛名・番号などの黒1色だけでなく、商品画像の差し替えなどカラー可変にも対応しているか。
- 可変データのサポート:Excel・CSVで入稿できるか。データの作り方から相談できるか。
- 印刷品質:デジタル印刷機の品質。オフセットと並べても違和感がないか(サンプルで確認できるか)。
- 後加工まで一貫か:圧着・製本・折り・断裁などを同じ会社で仕上げられるか。会社をまたぐと納期と管理の手間が増えます。
- 発送代行:宛名印字から発送までを任せられるか。郵送コストの提案があるか。
- 実績:同じ種類の印刷物(DM・くじ・チケット・通知書など)の実績があるか。
小松総合印刷の場合
- 年間5,000万枚以上のバリアブル印刷実績(DM・くじ・宛名印字など)
- Indigo 10000をはじめとするデジタル印刷機を仕様・部数に応じて使い分け。カラー可変にも対応
- Excel・CSVでの可変データ入稿に対応。データ作成のご相談も承ります
- 圧着加工・製本・シール・カレンダーなど後加工まで一貫対応
- ゆうメール・クロネコDM便などの発送代行まで一括対応
印刷物のサンプルをお送りします。品質や仕上がりを実物でご確認ください。
バリアブル印刷の検討の流れ
【打ち合わせ、要件定義】
どのような目的のために、どんな印刷物を検討されているのか。どんなデータが用意出来るのかなどを決めていきます。
入稿データの形式などについても確定させます。
【データ入稿】
メールもしくはオンラインストレージ等を使って入稿いただきます。
データチェックを行い、不備がある場合は適宜修正の依頼をお返しします。
・データ作成、入稿の手引
・バリアブルデータの作成について
【印刷、加工開始】
弊社にて印刷、加工を開始いたします。
【出荷、納品】
ご指定箇所への納品、もしくは局出し、発送等を行います。
ゆうメール、クロネコDM便などの発送代行もおまかせください。発送費用のコストダウンもあわせてご提案いたします。
バリアブル印刷のお問い合わせについて
小松総合印刷では様々なバリアブル印刷を得意としております。印刷や後加工の仕様、バリアブルデータの作り方等のお問い合わせは以下からお気軽にご連絡ください。
お見積りは無料です。「何ができるか」の相談からでもお受けしています。
よくある質問
バリアブル印刷とオフセット印刷の違いは何ですか?
バリアブル印刷はデジタル印刷機を使用するため、1枚1枚異なるデータを印刷できます。オフセット印刷は版を使う方式のため、宛名・QRコード・商品画像などを個別に変えることは現実的ではありません。一人ひとりにカスタマイズされた印刷物を作りたい場合はバリアブル印刷が適しています。
バリアブル印刷とオンデマンド印刷の違いは何ですか?
オンデマンド印刷は版を作らずデジタル印刷機で必要部数を刷る「印刷方式」、バリアブル印刷はその方式を使って1枚ごとに内容を変える「手法」です。同じ内容を少部数刷るならオンデマンド印刷、宛名・番号・画像を1枚ずつ変えるならバリアブル印刷です。共通部分をオフセットで刷り、可変部分だけ後から印字する組み合わせもあります。
バリアブル印刷は高いですか?費用はどう決まりますか?
通常の印刷料金に可変処理の料金が加わるため、同じ内容を刷る印刷より単価は上がりがちです。費用は印刷物の種類・片面か両面か・カラー可変か黒1色か・部数で変わり、ロットが増えるほど割高感は薄まります。可変にする項目の数では費用は変わらないため、宛名・番号・QRコードなどを片面にまとめると無駄がありません。仕様が固まっていない段階でもお見積りしますのでご相談ください。
専用のバリアブル印刷ソフトは必要ですか?
一般的なExcel・CSVでの入稿であれば、お客様側に専用ソフトは必要ありません。共通のデザインデータと、Excel・CSVなどの可変データをご用意いただければ、合成と印刷は弊社で行います。可変データの作り方が分からない場合もサポートします。
どのような可変要素に対応していますか?
宛名・カスタマーバーコード・QRコード・シリアルナンバー・パスワード・グラフデータ・商品画像など、テキスト・カラー画像の両方に対応しています。組み合わせも自由に設定できます。
対応できる印刷物のサイズや形状を教えてください。
ハガキサイズから大判まで幅広く対応しています。圧着加工・冊子製本・ポスター・シール・カレンダーなど、さまざまな形状との組み合わせが可能です。ご要望の仕様はお気軽にご相談ください。
バリアブルデータはどのような形式で入稿しますか?
ExcelやCSV形式での入稿に対応しています。データ作成に不安がある場合もサポートしますので、まずはご相談ください。詳しくは「バリアブル印刷のエクセル可変データ入稿について」のページもご参照ください。
印刷後の発送代行にも対応していますか?
はい。印刷から宛名印字・発送代行までワンストップで対応しています。ゆうメール・クロネコDM便など、コスト面も含めてご提案します。

